インフレ・国債暴落 対策!ベストではないがベターな個人向け国債 変動10年
個人向け国債 変動10年
先日、財務省より
個人向け国債の「変動10年債」及び「固定5年債」の募集・発行を毎月行うこととします
との発表がありました。
そんな個人向け国債 変動10年について煽るようなタイトルですがおさらいを。
個人向け国債 変動10年の商品概要・特徴
ペイオフ対策
1,000万円を超える銀行預金を持っている人は、個々の銀行の信用リスクについて考える必要があります。
しかし、個人向け国債はこの点を心配しなくてもいいので、ともかく安全に大きな金額を運用したい人には好都合な商品です。
「ペイオフ対策」の商品として分かりやすいです。
インフレ対策
今後物価が上昇してくるとなれば、長期金利もいずれ上昇してくることが予想されます。
もしも個人向けの物価連動国債が発行されれば、その物価上昇分はリターンとしてそのまま反映されるが、現在個人には発行されていません。
10年変動タイプは変動金利なので物価が上昇し、それに応じて長期金利が上昇すれば、その分利率が上昇する仕組みとなっています。
利回りが高くなったところで解約して、金利が上昇しているはずの定期預金などに預け替えたりすることが可能です。
国債の暴落とは
一般に、「長期金利」と呼ばれることの多い長期国債の利回りが上昇することだ。
現在、0.6%前後の10年(の残存期間がある)国債の利回りが、たとえば4%に上昇すると、10年国債の価格は約3割下落する。これは、国債暴落といっていいだろう。
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しかし、個人向け国債は発行日から1年経過すれば、財務省が元本で買い取ってくれます。
価格変動リスクがゼロ、さらに当初1年間は特別な場合を除いて換金できませんが、それ以降はいつでも財務省が買い取ってくれます。
流動性リスクも当初1年を除けばゼロということになります。
ベストではないがベター
世界的な金融ショックが発生したとしても、価格変動リスクや流動性リスクが抑えられているということは、個人向け国債であれば安心といえます。
将来の備えとして、少なくとも元本を維持したい、リスクはなるべく抑えたい、金利が上昇しても、その上昇分もある程度利子に反映されてほしいというのであれば、10年変動金利タイプの個人向け国債はベストではないがベターな金融商品となります。
将来、インフレになってしまったら
そのときのことは、そのときに持っている情報で考えましょう。先に決めておく意味はありません。
ドル円が120円を超す円安になり、長期金利が3%を超えたあたりで、世の中を点検して、必要があれば、資産の海外逃避などを考えましょう。
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ただし
国債暴落が、日本国債のデフォルトリスクを反映したものであり、現実にデフォルトが起こるような状況になれば、個人向け国債も安全な商品とはいえないのは当然のことだ。
但し、この場合、預金も含めて、金融資産の価値は総崩れになるので、他の金融資産が個人向け国債よりも安全だというわけではない。
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最後に
個人向け国債 変動10年は
- 単利
- 中途換金時には直前2回分の利子相当額が差し引かれる
- 1年以内の解約は元本割れ(直前2回分の利子相当額が差し引かれる)する
というデメリットがありますが、現時点ではインフレ・国債暴落対策として、ベストではないがベターな金融商品と言えるでしょう。
私は今後も国内債券アセットクラスとして投資をし続けます。
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