普通の人が老後のお金をどう考えるか
山崎元のマネー経済の歩き方
普通の人が老後のお金をどう考えるか
という本について紹介されています。
本のタイトルにもあるように老後資金の用意は退職直前になってから
始めても二十年以上続くリタイア後の生活費は補えません。
例として
26歳から65歳まで40年間稼ぐとしよう。66歳から85歳までの20年分の老後資金を
用意するには、運用利回りがインフレ率をちょうど相殺すると仮定するなら、
現役時代に稼ぎの3分の1を貯蓄できれば、老後に現役時代の平均と同水準の
暮らしができるはずだ。
とあります。
・老後資金のみなので、教育資金や自動車の購入、冠婚葬祭費用、
その他ライフステージごとのイベントはボーナスで賄うのか。
・65歳まで労働することを前提にしているので60歳で定年退職し、
その後働く意思がなかったり、働けない場合
25年間の老後資金を用意するには+αの貯蓄が必要になるのか。
ではなく
山崎氏も述べているように
年金は老後資金の「柱の一つ」にはなる。これを無視するのは愚かだ。
もっとも、今後、受け取ることができる年金の「実質的な価値」は、年々徐々に
低下していくことにはなるだろう。
手取り収入の7割で暮らす自制心と、そのレベルの生活に対する
ベンチマーキングだ。
老後の生活をコントロールする訓練が必要だと説いています。
また、もう45歳を過ぎた人は
予想される毎月の年金額に、リタイア時点で予想される所持金額を
360万円で割った金額を足して老後の生活を想像してみるといい。
66歳から余裕を見て95歳までの30年間に、毎月1万円ずつ使うと、
ちょうどなくなる金額だ(95歳まで生きない場合は、誰かに残してあげたらいい)。
これがあなたの老後の生活費だ。
年金がいくらかはねんきんネットで年金見込額の試算をすることができます。
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ただしこの試算は貯蓄のみの計算です。
リスクを伴う、株、債券、投資信託などの金融商品を購入していた場合
定額売却による取り崩しは運用収益率により思わぬ資産の劣化を
招くことになります。
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思わぬ資産の劣化を避ける方法は、資産の定率売却です。
ただし、運用収益率により生活レベルをコントロールしなければならないです。
どのような資産をどのような割合でどれくらいの金額で老後の生活を迎えるのか。
正解はありません。
これは個人の嗜好によりけりです。
イメージがしにくい老後の生活を具体的な数字に当てはめて
現役時代と老後の消費を計画的に平準化できるか否かが
運用の巧拙以上に重要ではないでしょうか。
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