「世界最大級の機関投資家」による新興国の成長を取り込む運用が始まる

投資

日興アセットマネジメント 楽読(ラクヨミ)
「世界最大級の機関投資家」による新興国の成長を取り込む運用が始まる

世界最大級の資産規模を持つ日本のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、
2012年6月にも、新興国株式への投資を行なう予定であることが明らかとなりました。

新興国株式への当初の投資額は1,000億円程度と見込まれていますが、
投資のノウハウなどを蓄積したうえで徐々に投資額を増やす方針とされています。
新興国株式への投資にあたっては、新興国21ヵ国の株式で構成される
「MSCIエマ-ジング・マーケット・インデックス」をベンチマークとして採用し、
外国株式の運用の一部を新興国の株式に振り向ける模様です。

しかし

Bloomberg
運用方針はアクティブ運用が中心で「指数をベースに受託機関の裁量に任せる」
との考えを示しています。

GPIFの運用資産額108.13兆円のうち、約10%にあたる10.95兆円が外国株式で
運用されています。

更に外国株式の中から1,000億円程度が新興国株式へ投資されるので割合としては
0.1%に過ぎません。

国内の企業年金や海外の年金は、収益率の改善やリスク分散のため新興国株や
オルタナティブなどに投資対象を拡大しています。

GPIFにも同じような動きがあります。
Bloomberg
未公開株(PE)、ヘッジファンド、不動産投資などオルタナティブ(代替)投資ついては
「株のボラティリティー(変動率の大きさ)を相殺するようなもの」への投資を念頭に
検討しているという。

多くの国民の年金のベースである1階部分の国民年金と2階部分の厚生年金等を
運用する公的年金(GPIF)ですが、高齢化で保険料収入が減り年金支払いが
増えるためリターンを追い求めるのではなく、無理な運用をしない方が
健全ではないでしょうか。