バンガード投資戦略・調査部門ヘッドが徹底分析
モーニングスター [ 特集 ]
バンガード投資戦略・調査部門ヘッドが徹底分析
インデックスファンド運用最大手バンガードの
ヘッド・オブ・インベストメント・ストラテジー・アンド・リサーチの
ロジャー・マッキントッシュ氏がこのほどモーニングスターのインタビューに応じ、
最新の分析結果に基づきインデックス投資が欧米市場だけでなくアジアにおいても
有効であると指摘した。
アジアの株式も先進国の株式と同様にアクティブファンドよりも
インデックスファンドの方が優位性があると豊富なデータを元に
明らかにしています。
- パフォーマンス分析では、11年9月末までの3年間、5年間、10年間の全期間で
半分以上のファンドがベンチマークを下回っており、多くのファンドが苦戦している - アクティブファンドは短期的にベンチマークをアウトパフォームするのは可能だが、
それを長期的に維持するのは難しい - 相対的に高いリスクを取ってアウトパフォームしたファンドは全体の15%と
最も少なく、逆に高いリスクを取ったにも関わらずアンダーパフォームした
ファンドが全体の34%と最も多かった - アジアを投資対象とするファンドのエクスペンスレシオとアクティブファンドの
リターンの関係を調べたところ、緩やかではあるが、エクスペンスレシオが高いほど
リターンは低くなるという逆相関が確認された
ちなみに
eMAXISシリーズやSMTシリーズの新興国株式クラスのインデックスに採用されている
MSCIエマージング・マーケット・インデックスの国別構成比率はアジア地域が5割以上
占めており、パフォーマンスに大きな影響を与える事がわかります。
※eMAXIS新興国株式インデックス 月報より引用 |
新興国株式への投資はアクティブファンドの方がよいという声を聞きますが
アクティブファンドはファンドマネジャーが多く売買する傾向があるため、運用コストと
税金の負担が重くのしかかります。
投資家はマーケットをコントロールできないが、コストはコントロールできる
アクティブファンドのリターンは確定していませんが
マイナスのリターンであるコストは安い方がパフォーマンスの向上に繋がります。
最後にインデックスファンドのメリットとして
- アクティブ型のように投資方針がブレることなく、一貫性がある
- 分散投資により銘柄固有のリスクを低減できる
- コストが低い
が挙げられています。
アクティブファンドはファンドマネージャーの指示の元、銘柄の売買を行います。
ギリシャを端に発した欧州経済問題により株式が急落した場合、
行動ファイナンスの罠に陥らないとは限らないです。
資産形成のための長期投資は機械的に淡々と続ける事が
マーケットの世界で生き残る事に繋がるのではないでしょうか。
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