株価指数の三つの機能
山崎元のマネー経済の歩き方
株価指数の三つの機能
株価指数には、現在、三つの機能があります。
・株式市場の状態を表す統計指標としての機能
TVや新聞などを通して、毎日株価指数の動向が報道されているように、
株式市場の動向は、日本経済や日本企業全体と密接な関係があります。
またTOPIXは内閣府が公表する景気の総合指標「景気動向指数」の
先行指標の一つに採用されています。
・先物やオプションなどデリバティブ(金融派生商品)の原資産としての機能
日経平均はポートフォリオとしてのバランスが悪いことが主な難点です。
しかし中身が分かりやすくて複製が容易なので「裁定ポートフォリオ」が作りやすいです。
・資産運用の対象としての機能
複数の上場銘柄の動きを総合的に表すことから、特に年金運用や投資信託の運用など、
多額の資金を多くの銘柄に分散投資する際の運用対象として利用されています。
ファンダメンタル・インデックスでは売上高・キャッシュ・フロー・株主資本・配当の
4つの指標の合成指標で企業のファンダメンタルな規模を定義して、
この規模で銘柄をウェイト付けしてインデックスを作っています。
新しいインデックスは一般的な時価総額加重ではないためアクティブ運用と
みなされることが多いです。
更に銘柄が頻繁に入れ変わる場合、コストが高くなる可能性があります。
これはパフォーマンス低下の原因となり、従来の時価総額加重のインデックスという
ベンチマークを上回ることが難しくなると言うジレンマに陥るんではないでしょうか。
個人的には日経平均、TOPIXともに日本の株式市場をすべてカバーしているとは
言い難いのでRussell/Nomura 日本株インデックスをベンチマークとした
インデックスファンドもしくはETFのローンチを望んでいます。
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