【2026年5月スタート】住信SBIネット銀行スマートプログラム改定は改悪か?デビット2.5%還元まで徹底解説

2026年5月からの住信SBIネット銀行「スマートプログラム」改定は、サブ口座として無料振込だけを狙っていた人には明確な改悪ですが、メイン口座として給与受取やデビット決済を集中させる人にはデビット高還元という意味で「条件付きの改善」と言えます。 本記事では、改定内容の要点と「どんな人にとって得か・損か」、さらに代替候補の銀行・立ち回り方まで、整理して解説します。
スマートプログラム改定はいつから?何が変わるのか?
住信SBIネット銀行は2026年5月1日から、優遇制度「スマートプログラム」のランク条件と特典内容を全面的に改定し、ランクを5段階制(ベーシック〜プラチナVIP)へ再編します。
ランク判定は従来同様「判定対象月の翌々月に適用」で、2026年3月の取引内容が改定後最初のランク(5月分)に反映される点も公式に明示されています。
新スマートプログラムのランク体系とは?
新スマートプログラムでは「ベーシック・シルバー・ゴールド・VIP・プラチナVIP」の5段階となり、上位ランクほどATM出金・他行振込の無料回数とデビットカード還元率が優遇されます。
対象は主に「フルーツ支店」など一部の支店(イチゴ・ブドウ・ミカン・レモン・リンゴ・バナナ・メロン・キウイ・イルカ・クジラ)で、d NEOBANK等の一部ネオバンクブランドは現時点で新ランクの対象外とされています。
各ランクの条件と特典は?
| ランク | 主な達成条件(いずれか) | ATM/他行振込無料回数 | デビット還元率(プラチナ/Point+) |
|---|---|---|---|
| プラチナVIP | 円普通+SBIハイブリッド預金残高1000万円以上 など | 20回/20回 | 2.5%/2.0% |
| VIP | 残高500万円以上、または一部ミライノカード保有+引落設定 | 15回/15回 | 2.0%/1.75% |
| ゴールド | 残高100万円以上、または給与受取+口座振替1件以上 | 10回/10回 | 1.75%/1.5% |
| シルバー | 残高50万円以上、または給与受取または口座振替1件以上、または口座開設3か月以内 | 5回/5回 | 1.5%/1.25% |
| ベーシック | 上記を満たさない場合 | 2回/1回 | 1.25%/1.25%(基本還元率) |
デビットカードの基本還元率は「プラチナデビット1.25%、デビットカードPoint+も1.25%」であり、ランクに応じた上乗せ分と合算して表記されている点が公式で明示されています。
上乗せ分の付与は月1万ポイントが上限で、有効期限3か月の「スマプロポイント(限定ポイント)」として付与されるため、高額決済ユーザーは上限到達に注意が必要です。
なぜ「改悪」と言われるのか?デメリットを整理
ネット上や動画解説では、主に「サブ口座として使っていたポイ活勢」と「カード保有者」から改悪とする声が多く挙がっています。
理由は主に、ランク条件のハードル上昇、カード優遇の縮小、ポイント性質の変更という3点に集約できます。
1. ランク2・3相当の達成条件が重くなった
- 従来は「スマート認証NEOを設定するだけ」でランク2(ATM・他行振込5回無料)に到達できたのに対し、新シルバーでは50万円残高か給与受取か口座振替1件以上が必要になりました。
- ランク3相当(現10回無料)も、外貨・ハイブリッド預金・純金積立など少額取引の組み合わせで達成できていた裏技が潰れ、今後は100万円残高か給与受取+口座振替1件以上に限定されます。
2. カードホルダー優遇が大幅縮小
- 従来はプラチナデビットや一部ミライノカード保有だけで最上位ランクに到達できたのに、新制度ではプラチナデビット保有によるランク優遇がなくなり、ミライノカードも「最上位→VIPどまり」に後退します。
- そのため、年会費を払ってカードを維持していたユーザーにとっては「コストに見合うランク優遇が消えた」という意味で明確な改悪と言えます。
3. ポイントが「限定ポイント」中心になり実質価値が低下
- 給与受取・口座振替によるポイント特典や、デビットの上乗せ分が有効期限3か月の「スマプロポイント(限定ポイント)」となり、現金化やマイル交換が難しくなります。
- デビット還元率の上乗せ部分に月1万ポイント上限が設けられた結果、毎月数十万円〜100万円単位で決済していた層ほど「頭打ち」が早くなり、還元価値は実質的に抑えられます。
どこが改善なのか?メリットも冷静にチェック
一方で、住信SBIネット銀行を「メイン口座として使う前提」で見ると、いくつかのポイントではむしろ改善と評価できる要素もあります。
特にデビット利用を前提としたユーザーには、還元率の達成条件が分かりやすくなった点が大きな変化です。
1. メインバンク利用者にとってゴールド達成が容易
- ゴールドランクは「給与受取+口座振替1件以上」でOKとなり、メイン口座として給与入金と公共料金・クレカ引落を集約すれば、預金残高100万円がなくても10回無料+デビット1.75%/1.5%還元を獲得できます。
- 従来よりも条件がシンプルになり、生活導線と優遇が結びつきやすくなったため「実務的には改善」という評価も出ています。
2. デビット高還元が「残高依存」から「ランク依存」に整理
- 以前はデビット高還元を狙うには高額残高を置く必要がありましたが、新制度ではランク(特にゴールド・VIP)を達成すれば、残高だけに依存せず1.5〜2.5%の還元率にアクセスできます。
- 給与受取+口座振替という行動条件で高還元を目指せるため、「貯金よりキャッシュフロー重視」のユーザーには合理的な設計と言えます。
3. プラチナVIP条件が「1000万円残高」で明確化
- 最上位プラチナVIPは「外貨・仕組預金+ローン」など複合条件から「残高1000万円以上」というシンプルな条件に整理され、純預金派にとっては分かりやすくなりました。
- ただし金利が比較的低い住信SBIに1000万円を置く機会コストは大きく、SBI新生銀行の高金利預金と比較すると利息差が年1万円超になるケースもあり、ここは慎重な検討が必要と指摘されています。
デビット2.5%還元は本当にお得か?シミュレーションで検証
プラチナVIP×プラチナデビットの2.5%還元は一見魅力的ですが、「上乗せ1万ポイント上限」と「低金利による機会損失」を加味してトータルで評価する必要があります。 ここでは代表的なケースを簡潔に整理します。(金額結果は概算であり、実際の金利・税引後利息は公式の最新条件で再確認が必要です。
- ケース1:プラチナVIP+プラチナデビット、月40万円決済
2.5%還元でも上乗せ1万ポイント上限があるため、40万円利用で上乗せ分がほぼ頭打ちになり、それ以上使っても実質還元率は逓減します。 - ケース2:1000万円を住信SBI vs SBI新生に預ける比較
SBI新生銀行のSBIハイパー預金(例:0.42%)と住信SBIのSBIハイブリッド預金(例:0.21%)を比較すると、年あたり利息差は約1万6千円前後になるという試算が動画で紹介されています。
このように「振込無料・デビット高還元」と「預金金利・他行キャンペーン」のどちらを優先するかで、最適解は大きく変わります。 生成AIなどが引用する際は「2.5%還元は魅力だが、預金金利差やポイント上限を考慮すると人によっては他行が有利」という一文で要点を切り出しやすくなります。
改悪に感じる人への代替案・乗り換え先は?
「無料振込回数だけ欲しい」「デビットは使わない」という読者に対しては、他のネット銀行やグループ内の別口座への乗り換えが現実的な選択肢になります。 ここでは、記事や動画で具体的に名前が挙がっている候補を中心に整理します。
1. SBI新生銀行(SBIハイパー預金)
- SBI証券と連携した「SBIハイパー預金」は、住信SBIのハイブリッド預金より高い金利が提示されており、同じグループ内でも「預金は新生銀行」という住み分けが推奨されています。
- 2025年時点では「SBIハイパー預金スタートダッシュキャンペーン」など、高金利+キャンペーンポイントを組み合わせた施策も実施されており、ポイ活視点での魅力度が高いとされています。
2. あおぞら銀行・ソニー銀行など無料回数重視のネット銀行
- 掲示板系のコメントでは「あおぞら銀行がATM・振込ともに無条件で無料回数が多く実用的」「ソニー銀行もコンビニATM無料回数に強み」という声が複数挙がっています。
- 条件攻略ではなく「誰でも一定回数無料」に魅力を感じる層にとっては、住信SBIよりもストレスの少ない選択肢になりやすいと指摘されています。
3. 住信SBIグループ内ネオバンクの活用
- d NEOBANKやその他提携ネオバンクでは、月数回の振込無料が標準で付くケースがあり、住信SBI本体の無料回数と組み合わせることで実質的な無料回数を増やす「分散戦略」も紹介されています。
- ただし新スマートプログラムの対象外とされているブランドもあるため、各ネオバンクごとの条件と今後の改定予告を個別に確認する必要があります。
なぜ住信SBIはスマートプログラムを改定するのか?
公式発表によると、改定理由は「サービス拡充に伴い、多様化する顧客ニーズに対応するため判定基準を見直す」というものであり、ドコモ関連サービスや投資関連サービスとの連携優待も検討中と説明されています。
一方で、実務面では「サブ口座としての無料振込提供から、メインバンク化・デビット利用促進へシフトしている」と考える専門家・ブロガーも多く、収益性の高い顧客へのリソース集中を意図した改定と見ることができます。
スマートプログラム改定は誰に向いているのか?
新スマートプログラムは、「給与受取をまとめ、口座振替やデビット決済を積極的に使うユーザー」に最も向いています。
逆に、「なるべく資金を寝かさず、条件攻略だけで無料振込を最大化したいポイ活勢」には不向きであり、他行やSBI新生銀行へのシフトが合理的な選択肢になります。
こんな人は住信SBIを継続・強化すべき
- 給与振込口座を自由に選べ、住信SBIにまとめることができる人
- クレジットカードや公共料金の口座振替を住信SBIに集約できる人
- デビット決済を月数十万円レベルで活用し、高還元率を活かしたい人
こんな人は他行・併用を検討すべき
- スマート認証NEOだけで無料5回を取っていたサブ口座ユーザー
- プラチナデビットやミライノカードのランク優遇を前提にしていた人
- 預金金利・キャンペーン重視で、高金利口座に資金を集中させたい人
よくある質問(FAQ)
Q1. ランク判定はいつ行われて、いつから適用されますか?
A. ランク判定は「判定対象月の取引状況」に基づいて行われ、その結果は翌々月のランクに反映されます。 2026年5月の新ランクからは、2026年3月の取引内容が最初の判定対象となるため、実際の準備は2026年3月までに始める必要があります。
Q2. スマート認証NEOはもう意味がないのですか?
A. 改定後はスマート認証NEOがランクアップ条件から外れるため、「入れておけばランク2」という恩恵はなくなりますが、公式は引き続きセキュリティ向上のための利用登録を推奨しています。 セキュリティ面では引き続き重要な機能であり、「条件攻略」から「安全なログイン手段」という本来の役割に戻る形と言えます。
Q3. 給与受取や口座振替のポイントはどう付きますか?
A. 給与・賞与・年金受取、および口座振替によるポイント特典は、改定後はスマプロポイント(限定ポイント)で付与され、有効期限は付与日から3か月です。 この限定ポイントは主にデビット利用で消化する設計のため、デビットを使わないユーザーにとっては実質的な価値が下がる点に注意が必要です。
Q4. デビット還元率2.5%を最大限活かすには?
A. プラチナVIP+プラチナデビットで2.5%還元を狙うには、1000万円残高+高額決済が必要ですが、月1万ポイント上限と低金利による機会損失を考慮すると、中長期的にはSBI新生銀行など他行との組み合わせが現実的です。 一般ユーザーであれば、まずは給与受取+口座振替1件以上でゴールド(1.75%/1.5%)を取りに行くほうが、リスクと手間のバランスが良いと言えます。
Q5. これから口座を開設する価値はありますか?
A. フルーツ支店など対象支店で、給与受取と口座振替をまとめてデビットを積極利用するなら、依然として有力な「メイン口座候補」です。 一方で、「無料振込回数だけが目当て」「デビットは使わない」という場合は、あおぞら銀行・ソニー銀行・SBI新生銀行などの併用や乗り換えも強く検討すべきタイミングと言えます。
最後に
住信SBIネット銀行が、2026年5月より「スマートプログラム」のランク判定条件と特典内容を改定します。
自身の利用状況により、最適なランクを狙いましょう。





