変額個人年金保険ではお金を殖やせない
保険会社が言わないホントの保険の話
変額個人年金保険ではお金を殖やせない
生命保険の「罠」の著者である後田亨氏のコラムです。
変額個人年金保険
貯蓄目的で案内される保険の中で、契約にかかる「コスト」が
明らかにされている珍しい商品です。
とある「変額個人年金保険」のパンフレットの諸費用は
(1)契約時に「契約初期費」として、一時払い保険料の5%
(2)積立期間中および年金支払期間中に「保険関係費」として、
積立金額に対して年率2.95%
(3)積立期間中および年金支払期間中に「運用関係費」として投資信託の
純資産総額に対して、年率0.22%程度の費用が保険料から差し引かれる
つまり
マイナスがプラスを相殺
契約時に1000万円の保険料を一括払いした時点で、950万円まで元本が小さくなり、
その後、毎年3%の運用実績があげられたとしても、「保険関係費」と「運用関係費」が
計3.17%引かれて、マイナス0.17%になってしまう仕組みです。
いくら
(1)支払った保険料が生命保険料控除の対象となる
(2)分配金や値上がり益といった運用益に対する課税が年金受取開始時または
解約時まで繰り延べられる
(3)相続時に500万円×相続人の数までは非課税財産とみなされる
といった、節税の効果があってもマイナスがプラスを相殺してしまいます。
更に早期に解約すると解約控除費用(払込保険料総額の8%~0%程度で、経過年数が
短いほど高い)が発生します。
さしずめ投信よりも、手数料の高い投信と言ったところでしょうか。
理解し難い用語
他にも
- 基準保証金額
- ロールアップ保証金額
- ラチェット保証金額
など、理解し難い用語が出てきた場合も諸費用を確認すれば検討に値するのかどうか
判断しやすくなります。
まとめ
金融商品に投資する際
- 金融商品の仕組みを他人に説明できるか
- リスクはどれくらいか(不要なリスクを負っていないか)
- コストはどれくらいか(販売者はいくら儲かるのか)
が曖昧であれば近寄らない方が賢明でしょう。
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