S&P500の中から25年以上連続増配企業で構成される株価指数「S&P500配当貴族株指数」をベンチマークとするETNが東証に新規上場

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野村ホールディングス

野村グループ、「NEXT NOTES」の4銘柄を東京証券取引所に上場。

米国の連続増配株式指数、シンガポール上場のREIT(不動産投資信託)指数、インドのCNX Nifty指数の レバレッジ型(ブル型)指数およびインバース型(ベア型)指数への連動を目指すETN/JDR(信託受益証券)の合計4銘柄を東京証券取引所に上場させると発表した。

11月18日(火)上場の「NEXT NOTES」4銘柄概要

コード 銘柄名 対象指標 管理費用 ETNの償還日
2044 NEXT NOTES S&P500 配当貴族(ネットリターン) ETN S&P500 配当貴族指数(課税後配当込み) 年0.85% 2034年11月6日
2045 NEXT NOTES S&P シンガポール リート(ネットリターン) ETN S&P シンガポールREIT指数(課税後配当込み) 年0.95% 2034年11月6日
2046 NEXT NOTES インドNifty・ダブル・ブル ETN Nifty レバレッジ(2倍)インデックス(プライスリターン) 年0.85% 2034年11月6日
2047 NEXT NOTES インドNifty・ベア ETN Nifty デイリーインバースインデックス(トータルリターン) 年0.85% 2034年11月6日

※東証 : 11月18日(火)、4銘柄のETNが新規上場します ~野村グループの「NEXT NOTES」シリーズ第5弾~より

 

S&P500 配当貴族指数とは

 

S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスLLC(「SPDJI」)が算出・公表しているS&P500構成銘柄の中から25年間連続増配している企業を抽出し、算出している株価指数です。

25年間連続増配している銘柄の数が40を下回った場合には、20年以上連続して増配している銘柄の中から配当利回りの高い順に40銘柄になるまで構成銘柄の追加を行います。

それでもなお銘柄数が40に満たない場合には、配当利回りの高い順に40銘柄になるまで構成銘柄の追加を行います。

この指数は各銘柄のウェイトを均等化することにより、各構成銘柄をその規模にかかわらず別個の投資機会として捉えています。

キーワードは

  • 米国株式市場
  • 25年間連続増配
  • ウェイトを均等化

になります。

S&P500 配当貴族指数とS&P500の比較チャート(10年)

 

S&P500 配当貴族指数とS&P500の比較チャート(10年)
※S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス – S&P 500配当貴族指数より

青:S&P500 配当貴族指数
緑:S&P500

リーマンショック以降はS&P500配当貴族株指数の方がリターンが良いです。

 

ETN/JDRとETFの違い

ETN/JDRは、金融機関等がその信用力をもとに発行する外国債券を、信託受益証券として証券化したもので、ETFは投資信託運用会社が運用する投資信託です。

特定の対象指標(インデックス)に連動するという点で、ETN/JDRとETFはその目的が同じですが、それを実現する手段として、ETFは株や商品といった現物資産を裏付けとして受益証券を発行するのに対し、ETN/JDRはこうした裏付け資産を持たず、他の金融機関等からスワップという取引によって間接的にそれを実現する点が異なります。

よくあるご質問 | NEXT NOTES ウェブサイトより

 

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最後に

10年チャートではS&P500配当貴族株指数の方がリターンが良かったですが今後とも確約されているわけではありません。

加えて

  1. 市場価格と基準価額の乖離
  2. 分配金に対する米国・日本による二重課税を外国税額控除で還付できない場合がある
  3. 償還日がある
  4. 管理費用が高い(年0.85%)

に注意が必要です。

指数自体は面白そうなので注目していきます。