生まれ変わりという名の上場廃止 iシェアーズの東証ETFシリーズ

ETF

iシェアーズ

iシェアーズの東証ETFシリーズを展開するブラックロックから、よく言えば生まれ変わり、悪く言えば上場廃止のお知らせが届きました。

現在は東証で監理銘柄(確認中)に指定されています。

上場廃止予定iシェアーズの東証ETF

iシェアーズETF-JDRシリーズが上場廃止予定です。

銘柄コード ファンド名 連動対象指数 総経費率
1581 iシェアーズ 先進国株ETF-JDR(MSCIコクサイ) MSCI KOKUSAI(コクサイ)指数 0.25%
1582 iシェアーズ エマージング株ETF-JDR(MSCIエマージングIMI) MSCI エマージング・マーケット IMI 指数 0.14%
1583 iシェアーズ フロンティア株ETF-JDR(MSCIフロンティア100) MSCI フロンティア・マーケット 100 指数 0.79%
1587 iシェアーズ 米国超大型株ETF-JDR(S&P100) S&P 100 0.20%
1588 iシェアーズ 米国小型株ETF-JDR(ラッセル2000) ラッセル 2000 指数 0.20%
1589 iシェアーズ 米国高配当株ETF-JDR(モーニングスター配当フォーカス) モーニングスター配当フォーカス指数 0.08%
1590 iシェアーズ 米国リート・不動産株ETF-JDR (ダウ・ジョーンズ米国不動産) ダウ・ジョーンズ米国不動産指数 0.44%
1361 iシェアーズ 米国ハイイールド債券ETF-JDR(iBoxxドル建てLHYC) Markit iBoxx 米ドル建てリキッド・ハイイールド・キャップト指数 0.50%
1362 iシェアーズ 新興国債券ETF-JDR(自国通貨建) JPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックス-エマージング・マーケッツ・グローバル・ディバーシファイド、キャップ10%フロア1% 0.50%
1363 iシェアーズ 米国債ETF-JDR(米7-10年国債) ICE米国国債7-10年指数 0.20%

上場廃止日

2018年1月22日に上場廃止、2018年1月24日に信託終了予定です。

情報ソース

監理銘柄(確認中)の指定:iシェアーズ 米国ハイイールド債券ETF-JDR(iBoxxドル建てLHYC)ほか9銘柄 | 日本取引所グループ

iシェアーズETF 東証上場シリーズ

現在上場しているiシェアーズETF 東証上場シリーズは以下の通りとなります。

投資
対象
ファンド名 銘柄
コード
連動対象指数 信託報酬率
(税抜)
国内
株式
iシェアーズ 日経225 ETF 1329 日経225 0.13%
iシェアーズ JPX日経400 ETF 1364 JPX日経インデックス400 0.115%
iシェアーズ TOPIX ETF 1475 東証株価指数(TOPIX) 0.06%
iシェアーズ MSCI 日本株最小分散 ETF 1477 MSCI 日本株最小分散指数 0.19%
iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF 1478 MSCI ジャパン高配当利回り指数 0.19%
iシェアーズ JPX/S&P 設備・人材投資 ETF 1483 JPX / S&P 設備・人材投資指数 0.19%
国内
リート
iシェアーズ Jリート ETF 1476 東証REIT指数 0.16%
海外
株式
iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF 1655 S&P 500(TTM、円建て) 0.15%以内
iシェアーズ・コア MSCI 先進国株(除く日本)ETF 1657 MSCIコクサイ指数(国内投信用 円建て) 0.19%以内
iシェアーズ・コア MSCI 新興国株 ETF 1658 MSCIエマージング・マーケッツIMI指数(国内投信用 円建て) 0.23%以内
海外
債券
iシェアーズ・コア 米国債7-10年 ETF 1656 シティ米国債7-10年セレクト・インデックス(国内投信用 円ベース) 0.14%
iシェアーズ 米国債7-10年 ETF(為替ヘッジあり) 1482 シティ米国債7-10年セレクト・インデックス(国内投信用 円ヘッジ円ベース) 0.14%
iシェアーズ 米ドル建て投資適格社債 ETF(為替ヘッジあり) 1496 Markit iBoxx米ドル建てリキッド投資適格指数(TTM円ヘッジ付き) 0.28%以内
iシェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 ETF(為替ヘッジあり) 1497 Markit iBoxx米ドル建てリキッド・ハイイールド指数(TTM円ヘッジ付き) 0.58%以内
海外
リート
iシェアーズ 米国リート ETF 1659 FTSE NAREIT Equity REITs インデックス(TTM 円建て) 0.20%以内

魅力的な選択肢

今回、上場廃止となるETFは

  1. 人気がなかった
  2. 改善

といった理由がありそうです。

以下のように、上場廃止ETFと対となる新規上場ETFもあります。

上場廃止 総経費率   新規上場 信託報酬率
(税抜)
iシェアーズ 先進国株ETF-JDR(MSCIコクサイ) 0.25% iシェアーズ・コア MSCI 先進国株(除く日本)ETF 0.19%以内
iシェアーズ エマージング株ETF-JDR(MSCIエマージングIMI) 0.14% iシェアーズ・コア MSCI 新興国株 ETF 0.23%以内
iシェアーズ 米国リート・不動産株ETF-JDR (ダウ・ジョーンズ米国不動産) 0.44% iシェアーズ 米国リート ETF 0.20%以内
  • JDRから国内組成のETFに
  • 信託報酬が低くなる

などのメリットがあります。

しかしながら、上場廃止となると必ず売却しなければなりません。含み損の場合は損失が確定し、含む益の場合は譲渡益課税されます。

最後に

昨今の投資信託の超低コスト化により、ETFと投資信託の信託報酬に顕著な差は見られなくなりました。

売買手数料を考慮すると、ノーロードの投資信託の方がトータルで低コストとなる可能性もあるでしょう。

ETFにとっては分水嶺です。巻き返しを図るため、DRIP(分配金自動再投資システム)など新しいサービスの導入を期待したいです。