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米国で台頭するアクティブETF

2012年10月1日投資

USドル

ETF解体新書
米国で台頭するアクティブETF

ETF投資入門の著者であるカン・チュンド氏のコラムです。

最近、ETFの業界では上場金融商品(Exchange Traded
Products)という言い方が
広まってきています。
略して「ETP」
どうして「ETP」という言い方をするかというと、米国ではもはやひと括りで多様な
上場商品を語り切れなくなっているためです。たとえば、特定の指数や、資産価格との
連動を目指すだけではない、「アクティブ型の上場商品」が台頭しています。

もともとETFは、上場インデックス・ファンドと定義されてきたんですが。
台頭してきているアクティブETFの現状は下記のようになっています。

全ETF インデックスETF アクティブETF
上場数 1455 1090 53
純資産額 1兆3,095億ドル 1兆2,125億ドル 85億ドル

※2012年9月データ XTFより

表を見ればわかるように、上場数、純資産額ともにインデックスETFの方が
上回っています。
しかし、インデックスETFの登場が1993年
アクティブETFの登場が2008年なので
これからというところでしょう。

* * *

アクティブETFにとって最大の課題は、

情報開示の義務をどうクリアするかでしょう。ETFは日々、自身のポートフォリオを
開示することが義務付けられています。これは投資家にとっては透明性を担保する
よい仕組みなのですが、アクティブETFの運用会社としては運用の手の内を明らかに
することになるため抵抗が強いのです。

ではアクティブETFはなぜ台頭してきているのでしょうか。

自身のアクティブ・ファンドを市場に上場させ、アクティブETFとすれば、販売会社が間に
入ることがなくなるため、信託報酬などの年間報酬を引き下げても、自身の実入りは
多くなる可能性が高くなるのです。
* * *

アクティブETFの内訳はどうなっているのでしょうか。

全アクティブETF 株式ETF 債券ETF 通貨ETF
上場数 53 17 20 7
純資産額 85億ドル 4920万ドル 70億ドル 6640万ドル

※2012年9月データ XTFより

債券ETFが上場数、純資産額ともに最も多いです。
今年の3月に米国市場に上場を果たした「ピムコ・トータルリターンETF」は
上場から半年ほどしか経っていないのですが、時価総額は26億5,000万ドルと
アクティブETFの代名詞となりつつあります。

(ちなみに全ETFで最も純資産額が大きいETFはS&P 500に連動を目指す「SPY」で、
純資産額は1,161億ドルとなっています。)

意外なのが通貨ETFよりも株式ETFの方が数は多くても純資産額が少ないです。

Expense ratio(経費率)の平均が
アクティブ株式ETF・・・1.28%
アクティブ通貨ETF・・・0.46%
と高い経費率に嫌気されているのではないかと推測します。

米国ではインデックスETFが成熟したからこそ、アクティブETFの台頭が始まっています。

日本ではインデックスETFの成熟すらまだなので、
今後、資産形成の核となるようなETFの充実を望みます。

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